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早川製袋の天辻です。
いつも弊社ホームページをご覧いただきまして、誠にありがとうございます!!
今回はOPP袋に印刷を行う際、「掛け合わせ表現印刷」と「特色使用印刷」について説明していきます。
OPPの印刷袋を製作する際の参考にして頂けたら幸いです。
―「掛け合わせ表現印刷」―
グラビア版の印刷部分を拡大すると非常に細かな点の集合となっています。
この点がくぼみになっており、ここにインクを溜め、印刷対象に転写する事が大まかな版の構造となっています。
写真表現、グラデーションカラー等の、多色表現はどのように行っているのか。
青(シアン)、赤(マゼンタ)、黄(イエロー)、黒(スミ)、白。
この5色の非常に細かな点を並べ、各色の印刷を重ねていく事で、様々な色として表現されています。
テレビを拡大すると小さな点の集合体である。という事とよく似ています。
グラビア印刷での掛け合わせ表現によるカラー印刷のメリット
・諧調豊かな色彩。ある程度自由に色味を表現できる。
・グラデーション、ぼかし表現が可能。
・写真表現が可能。
グラビア印刷での掛け合わせ表現によるカラー印刷のデメリット
・色ズレ、版ズレが発生する可能性がある。
・掛け合わせ表現の文字は苦手。文字が滲んだり、ズレたりする可能性がある。
・淡色表現は、色飛びや色ムラが発生する可能性がある。
・版代が高額になりやすい。
―「特色使用印刷」―
特色とは、上記基本色(プロセスカラー)以外の色を、掛け合わせではなく、インクを直接調色して印刷を行う方法です。
赤、黄を混ぜて作るのではなく、オレンジや、緑といった、既に調色済のチューブ絵の具を用いて絵を描く事に似ています。
掛け合わせ表現では、最終出来上がり時の色味が成り行きになってしまう事がありますが、
特色を用いた場合、インクの調色によって色を決定するので、イメージ通りの表現が可能となります。
効果的な特色使用例、特色使用のメリット
・ブランドロゴ、企業カラー等、決まっている色が有るもの。
・銀、金、等のメタリックカラー。パールカラー。蛍光色。が必要な時。
・薄いピンク、ライトグレー、パステルカラー等の淡色。
・カラーのベタ表現がある。
・白、黒以外の色の文字がある。
・色数を減らすことが出来る。版の製作費を抑える事が出来る。
効果的な特色使用例、特色使用のデメリット
・DIC,PANTONEを用いて色番号の指定が必要。
・調色に時間が掛かる場合がある。
・色数には上限がある。5色+特色1色=計6色
・特色の調子による濃淡は、予測がつきにくく、成り行きとなる。
―校正について―
・校正は校正専用機を使い「紙焼き(青焼き)」「フイルム出力(ミマキ)」にて行います。掛け合わせ表現印刷のみ、ミマキが発行出来ます。
紙の印刷物と異なり、OPP及びCPPのグラビア印刷は「本機校正」が出来ません。
校正用の専用出力機にて「紙もしくはフイルム」に印刷を行い、デザインのチェックを行います。印刷方式が異なりますので、完成品との色味に若干の差異が発生する可能性が御座います。特に特色部分は掛け合わせ表現での再現の為、大きく異なる場合が御座います。
よって、色見本ではなく、デザイン確認用としてご利用下さい。
以上がOPP袋印刷の「掛け合わせ表現印刷」と「特色使用印刷」の違いについてです。
その他ご不明な点は、ご遠慮なくお問い合わせください。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。
それでは次回をお楽しみに♪